8/18/2010

皮が革になるまで(その3)

脱毛石灰の後に分割します。

分割は生漉き(なまずき)とも言います。
つまりなめす前の生皮(なまかわ)の状態で、ある程度の厚みに漉きをかける事です。

この機械で作業するのですが、生皮の濡れた状態で漉きをかけるので、滑ってしまうし、重いし、ペンチで反対側から引っ張りだすので非常に難しく、重い作業です。


「分割(生漉き)」の跡に「あかだし」と言う作業がありますが、特殊な革の場合にします。
特殊な革と言ってもレザークラフトには欠かせない牛タンロー、牛純白、などを作る時です。




タンロータンニン鞣し革のロウケツ染め用の意)は染色もしておらず、下地の状態で販売します。

つまり、素肌のまま、お化粧無し!!ファンデーションも使わず、まさにスッピン状態!!なのでシミ、傷、毛根などが全て見えてしまいます。このような革を作るときには「あか出し」をします。

皮の表面をヘラのような物で擦って、残っている不純物を押し出すのです。 毛の生えている方向を見ながら作業しないと逆効果になるので気を使います。

その後、「再石灰づけ」をします。
「脱毛石灰」は毛を取り除く作業が目的で、「再石灰づけ」は繊維をほぐす目的で行います。
あまり長時間「再石灰」すると繊維がほぐれ過ぎて、「吟浮き」などになりスカスカな感じになってしまいます。


そういえば、今日はコンディションの良い「牛タンロー」が入荷したのでtwittしました。
これからも、入荷情報をtwittしますのでチェックしてください。
 

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